TOPへ

生理のお悩み
(月経困難症・PMS/過多月経・生理不順/月経移動)

生理(月経)とは

生理(月経)の
メカニズム

生理(月経)のメカニズム生理とは、1カ月に1度不要になった子宮内膜の排出を指します。女性の身体は月に1度、排卵といって卵巣から卵子を排出します。それに合わせて子宮内膜を分厚くし、授精できるよう準備を整えますが、授精しなかった場合に準備した子宮内膜が不要となり剥がれて体外に血液と一緒に排出されます。生理(月経)のリズムには、エストロゲンとプロゲステロンの2つの女性ホルモン分泌が大きく関わっています。通常、28~30日程を生理周期とし、生理開始から約14日目にして排卵が起こります。
卵巣で卵胞が育つと視床下部や脳下垂体ホルモンの作用によって、エストロゲンが分泌されて子宮内膜が増殖します。上記のホルモンバランスの変化が毎月行われ、女性は生理前後の心身に様々な症状が現れます。月経前症候群や月経困難症など、生理によって日常生活に支障を及ぼす深刻な症状が起こることもあります。また、生理症状が酷い場合、婦人科疾患が潜んでいることもあるため注意が必要です。気になる生理症状がある場合は、一度婦人科を受診されることをお勧めしております。

正常な月経周期は
30日前後

月経開始日から次回の月経開始日までの日数を数えて、通常25~28日を正常な月経周期とします。月経周期は、卵胞期と黄体期に分けられます。卵胞期は月経開始から排卵まで、黄体期は排卵から次回の月経開始日までとします。

生理前や生理中に
起こる症状

月経周期における卵胞期にはエストロゲンの分泌が増え、黄体期にはプロゲステロンの分泌が増えます。この2つの女性ホルモン分泌のバランスの変化によって生理前や生理中には以下のような不快症状が起こります。

  • 下腹部痛
  • 腰痛
  • 頭痛
  • 吐き気
  • 乳房の痛みや張り
  • ニキビなど肌荒れ
  • 生理周期が長引く、短い、不規則
  • 経血量が多い
  • 浮腫み
  • 便秘や下痢など便通異常
  • イライラ感や不安感
  • 気分の落ち込み
  • 強い眠気、不眠、過眠
  • 怒りっぽい
  • 生理以外の出血

など

生理が重い・生理痛がひどい
~月経困難症~

生理痛が酷い、寝込む程の痛みが起こるなど、生理が重い方は、月経困難症の可能性があります。生理痛の他にも、吐き気や嘔吐、頭痛、下痢、便秘など様々な症状に悩まされることがあります。また、生理痛が寝込む程酷い場合は、婦人科疾患が潜んでいる可能性があるため、生理が重い方は一度婦人科を受診してご相談ください。

原因

生理痛が重くなる原因は、生活習慣の乱れや身体の冷え、過労や過度のストレスなどが挙げられます。まずは安静に過ごすことと、休養を取ることで症状を緩和します。日頃から湯船に浸り、足腰を温める服装を心がけるなど、身体を冷やさないことが大切です。その他、飲酒習慣を改める、十分な睡眠を取る、生理日を調整するなどの対処法もあります。痛みが強くて日常生活に支障が及ぶ場合は、当院までお気軽にご相談ください。

子宮疾患が隠れている
可能性があります

重い生理痛など月経困難症の症状は、子宮内膜症や子宮筋腫など婦人科疾患の症状として現れることがあります。子宮内膜症の場合は、性交痛や排便痛が起こるほか、不妊症になりやすいため注意が必要です。また、貧血が起こる程の大量の経血や、レバーのような血の塊が出るなどの症状は、子宮筋腫の疑いがあります。月経困難症の方で年齢が上がるごとに婦人科疾患を発症するリスクが高くなります。このため、生理が重い方は早めに医療機関を受診してください。

生理前後の不調
~PMS・PMDD~

月経前症候群
(PMS)とは

生理予定日の2~14日間程前から心身の不調が起こり、日常生活や人間関係に支障を及ぼす状態を、月経前症候群(PMS)と言います。この名称通り、月経が始まると同時に不快症状が消失または軽減します。また、日常生活に影響がない程度の症状の場合はPMSと診断されないことがあります。
主な症状は、下腹部の痛みや膨満感、頭痛、肩こり、乳房の痛み、イライラ、不安感、情緒不安定、憂鬱感、注意力散漫、睡眠障害、肌荒れ、ニキビ、浮腫み、眩暈などが現れます。

月経前不快気分障害
(PMDD)とは

月経前症候群(PMS)の中でも、気分の低下や不安、イライラ、怒りっぽい、絶望感、うつ状態など心の症状が悪化することで日常生活や人間関係に支障が出てしまう状態を、月経前不快気分障害(PMDD)と言います。PMDD自体の認知度がまだ低く、周囲や社会に理解してもらえず悩まれる方も多いのが現状です。

原因

特定の原因は未だ分かっていませんが、生理前に分泌が増えるプロゲステロン(黄体ホルモン)が原因で発症するとされています。さらに、エストロゲン(卵胞ホルモン)とのバランスなども影響していると言われています。

治療

当院では、患者様の症状に適した治療方法をご提案しております。低用量ピルや漢方薬の処方、鎮痛剤などの使用などがあります。低用量ピルにも吐き気や嘔吐、血栓症など副作用リスクが少ない薬剤もあります。ご希望の方は、当院までお問い合わせください。

症状を改善する食習慣

症状を改善する食習慣食事の内容の見直しだけでも改善する効果を期待できます。特に、血糖値が急激に変動するような食材や自律神経が崩れる食材には注意が必要です。疲労やストレスも生理前後の不調に影響を及ぼすため、疲れを溜めないよう無理のないスケジュール調整なども大切です。

摂りすぎに注意すべき食べ物
  • 砂糖やチョコレートなど糖分の多い食材
  • 塩分の強い食材
  • カフェインが含まれるコーヒーやお茶、紅茶など、アルコール

など

勧められる食べ物

ビタミンB6が含まれる食材などがお勧めです。

  • 海藻類
  • 豆類
  • 緑黄色野菜
  • 精製されていない穀類
  • レバーやニンニク
  • まぐろ

など

生理不順

生理周期が通常よりも長引いたり、短かったり、また出血量が多い、少ない、生理痛が酷くて日常に支障が及ぶなど、生理に関するお悩みは様々です。生理不順は、女性ホルモンバランスの乱れが原因です。症状に応じた適切なケアを行うことが大切です。

原因

ホルモン分泌のバランスが乱れることが原因です。視床下部と脳下垂体、卵巣の機能が大きく影響を及ぼしながら、エストロゲンとプロゲステロンによって月経が起こります。いずれも繊細な仕組みにより、どれか1つでも機能低下が起こることで月経不順を起こしてしまいます。

生理不順の種類

生理が来ない

~稀発月経~

通常の月経周期は28~30日程度ですが、39日以上空いてしまう状態が稀発月経です。卵巣機能が不十分だったり、女性ホルモン分泌が乱れたりすることが原因とされています。まずは、1~2ヵ月様子をみて周期が長期で空くのが何回も繰り返される場合は、排卵の有無や女性ホルモンバランスの状態を確認します。

もう生理がきた、
月経周期が短い

~頻発月経~

通常28~30日の月経周期が、24日以下になってしまう状態を頻発月経と言います。主に、卵巣機能の低下や過度のストレスによる女性ホルモンの乱れによって起こります。その他、黄体ホルモン分泌量の低下による黄体機能不全の場合、排卵日から月経開始までが短くなります。黄体ホルモン量が減ると、子宮内膜が成熟できず妊娠が難しくなったり、流産しやすくなったりします。将来の妊娠を希望されている方は、なるべく早めにご相談ください。

生理が終わらない、
量が多い

~過長月経と過多月経~

月経が8日以上続き、ダラダラと長引いている状態を言います。過多月経は、経血量が増えた、レバーのような塊が出た、生理痛が重いなどの症状が現れます。これらは、子宮筋腫や子宮内膜症、ポリープ、子宮がんなど深刻な疾患が潜んでいることもあるため、気になる症状がある場合は早めにご相談ください。

生理の量が極端に少ない、
生理が2日で終わった

~過少月経と過短月経~

過少月経(かしょうげっけい)とは、ナプキンに血が僅かに付着するだけで、経血量が非常に少ない状態のことです。また、過短(かたん)月経とは、月経が2日以内で終わってしまう状態のことを指します。
原因として、子宮内膜が十分に成熟していないことや、女性ホルモンの分泌不足などが考えられますが、子宮の発達不全や甲状腺異常で発症するともいわれています。
少月経や過短月経は、そのまま放置すると不妊を引き起こす原因にもなるため、気になる場合は婦人科を受診してください。

生理不順だと
気付いた時の対処法

生理不順かも?と気付いた場合、まずはご自身の基礎体温を測定して基礎体温表を作りましょう。また、過度なストレスや疲労がないか、極端なダイエットや生活習慣の乱れがないか、これまでの生活習慣を振り返ってみてください。生理不順についてご心配なことがありましたら、当院までお気軽にご相談ください。

月経以外の出血
~不正出血~

どういった出血が
「不正出血」なのか

生理周期による生理予定日以外に起こる出血は「不正出血」といいます。また、性行為後に起こる不正出血は接触出血とされます。
おりものに少し混ざる程度の出血から、生理とほぼ同じ程度の出血まで様々ですが、心配な時は少量でも油断せず、当院までご相談ください。

不正出血で疑われる疾患

不正出血がみられたら下記疾患を疑います。

  • 排卵期出血
  • 月経不順、無排卵月経
  • 子宮膣部びらん
  • 萎縮性膣炎
  • 子宮筋腫
  • クラミジア頸管炎
  • 子宮内膜増殖症
  • 妊娠(切迫流産)
  • 子宮頸管ポリープ
  • 子宮内膜ポリープ
  • 子宮体がん
  • 子宮頸がん 

など

当院は、女性目線で
通いやすさに気を配った
クリニックとなります

当院は、女性目線で通いやすさに気を配ったクリニックとなります婦人科の受診は、妊娠・出産に関するお悩みやデリケートゾーンに関するお悩み、性や生理のお悩みなど、人には言いにくい女性特有のお悩みを取り扱うため、恥ずかしい思いから受診をためらってしまう方も少なくありません。こうした方々が気軽に通っていただけるよう、当院では、人目を気にせずに受付と会計を済ますことができる「無人受付システム」や待ち時間の短縮のために、「予約優先制」、「WEB問診表」を導入しております。ご協力の程、宜しくお願いいたします。